1月2日 九頭竜
明けましておめでとうございます。

年末寒波と騒がれておりましたが、幸い奥美濃地方には届かず、現在の白鳥の積雪は20cm程度と、穏やかなお正月を迎えました。まずはめでたいこってっす。
今日ふらりと行った九頭竜でも、せいぜい30cmちょっとの積雪で、このまま春にならんかと願うばかりですが、多分そんな訳にはいかんでしょうなあ。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

(読書)
1月16日 白鳥はやっぱり雪が降る
年末前にブックオフで本を何冊か買った。上の4冊とあと2冊で送料無料となる1500円ちょっと。田舎の人間にとってはイーブックオフはありがたいです。で、この年末年始と先の連休で4冊読んだ。雪かきがほとんど必要なかったから、どんどん読めた。

遠藤周作さんの「真昼の悪魔」は、病院を舞台にしたミステリー。犯人は4人の女医さんの誰か。私は最後まで騙され続けた。この方の本は初めて読んだ。昔々のコーヒーCM「違いの判る男・狐狸庵先生」ですね。この先生は芥川賞をとってる。私は芥川賞受賞作品を読んで何度も裏切られてるので、芥川賞作家の本は読まなくてよいと思ってた(直木賞作品は安心して読めるぞ)。でも、この本は面白かった。きっと遠藤周作さんの他の作品も面白いと思う。
東野圭吾さんの「赤い指」。引きこもり少年の殺人を、その家族が隠そうとする。これ、1月3日にTVドラマでやってた。でもその前にこの本を読んでしまったので、そのドラマは見なかった。推理小説の結果を知っててそのドラマは見れないし、なによりTVドラマより、本のほうがずっと面白いはずだから。
宮部みゆきさんの「楽園」。交通事故で亡くなった少年が残した絵が、ある殺人事件の発覚を予言してたことから始まるお話。とても面白いのですが、1点、気になる部分があった。物語の中で、監禁されてた女性が、窓から小さな紙片を投げる。そこには「助けて。警察よんで。」と書いてある。ところがそれを拾った小学低学年の少女は漢字が読めなくて「○けて。○○よんで。」としか読めず・・・・。・・・、ちょっと待て。監禁されてた女性が、犯人の隙を見て素早く書いたのに「警察」と書くか?普通なら「ケーサツ」だろう。もしそれでも「警察」と書くほどの女性なら、「よんで」ではなく「呼んで」と書くはずなのだ。
でも、愛する宮部さんなので許します。

年末年始の寒波は奥美濃地方には届かなくって、おかげでのんびりと読書三昧で過ごせましたが、今回の寒波はそこそこ降りました。今日16日は屋根に登っての雪下ろしを覚悟しておったのですが、まあ、ギリギリセーフといったところです。いや、本当は掛軸店のボロ小屋は下ろしたほうがいいのだけれど、これ以上降らなければ、なんとか持ちこたえてくれるでしょう。

追記:結局雪は降り止まず、翌日の月曜日の午前中一杯をかけて、屋根に登って雪下ろしをしたのでした。フゥ〜〜。

(牛道上流)
2月6日 牛道川
やっとこさの解禁ですね。
5日、まず那比へ行く。入り口の釣具屋で年券を買ったら、店番してたばあさんに「ほ〜か〜、白鳥から来てくれたんか〜〜。め○かでのーてウチで買ってくれるなんて、本当に嬉しいわぁ〜、おおきに〜〜」と、言われて、そのばあさんのファンになった。川は渇水で、上流へ行くほどに釣り人が多くなります。少し下って入渓して小一時間、さっぱり当たりは無かった。
それから栗巣へ移動して、カップラーメンすすってビール頂いて、「ああ、今年もまた、こんな週末を過ごせるのか」とひとりごちる。
そして入川して3時間ほど。希にお魚の反応があって、1匹手元でバラシて地団駄踏んで、もう1匹は浅い淵から引き上げる途中にバレてこの日は終わった。

翌6日。師匠と船長とで牛道へ行く。
いつもの通りに9時半に掛軸店に集合してコーヒーをすすってしばし会話。それからAコープで買出しをして現地到着は11時。
う〜ん、あまりにも中途半端な時間。ので、早いけども昼食。まあ、いつものことですが・・・。

まず湯豆腐食ってビールで乾杯。それぞれ、今期の大漁を祈願する。そして私はカルピスウォーターと日本酒を混ぜ合わせて温めて、偽マッコリを作る。(Aコープにはマッコリが無かったので、それで代用。ほぼ、マッコリのような味になる??)そして師匠の「ナマス」なる料理を頂く。これは大根を細長く刻んだ物とイワシに醤油をかけて蒸し焼きにするという師匠家の家庭料理らしい。ご本人曰く「今回は失敗作」とのことですが、まあ、それなりです・・・・。それから豚シャブやってうどんも食って、やっぱり師匠が持ってきたコーヒーミルでガリガリやったコーヒー豆を、紅茶を淹れるような上からギュギュギュッと押すような器具で頂く。美味しかったです。

そして1時半、ようやく釣り開始。
船長は川虫持ってカンジキを履いて下流へ。私(ニンフ)と師匠(イクラ)は上流へと分かれた(カンジキは無し。さほど不自由は感じなかった)。まず橋の下へ入って仕掛けを作ってると、その橋の欄干にうず高く積もった雪が、一気にドドドッと落ちた。釣り始めると、今度は木の俣に積もった50cm径くらいの雪が、あちこちでドドッと落ちる。そして師匠が「ちょっと上流の淵へ行くわい」と言って川から上がってログハウス風な所を通り抜けた3分後、そこの屋根から70cmくらいに積もった雪が一気に崩れ落ちた。師匠があと3分遅くそこを通ってたら、きっと骨の5〜6本は折れてたでしょうな。もしそれが首の骨だったら逝ってるかも・・。なだれ注意報を甘く見てはいけませんです!!!
そして2時間半ばかり。私にも師匠にも全く反応はなかった。船長はと言えば、しっかりと2匹も釣ってた(お互い、レベルが低すぎるか・・)

ところで私タバコ吸いですが、昨年の10月の値上げから、キセル吸いになりました(トップの写真参照)。以前は1日に1箱以上吸ってたのが、キセルにすると1箱で1週間くらい持つ。とことん安くつくし旨い!!ただ、キセル用の刻みタバコ「小粋」が非常に入手困難となってて困りものです。
郡上近辺の谷でキセル吹かしてる変なフライマンがいたら、きっとそれは私です。

(寒水のツララ)
2月11日 寒水〜栗巣
今日はまず寒水。
積雪は3〜40cmあって川へ降り立つ前に難儀するかとは思ったものの、でもあちこちに鹿の足跡があって、それに沿って釣り人の足跡があり、簡単に川へ降りられた。
それから釣り始めたものの、冷たい風が吹くし、時折小雪が舞うし、お魚の反応は全くなし。1時間半で挫ける。
川から上がる時も、やっぱり鹿の足跡に沿って登る。不思議なことにその足跡は、雪で覆われてるにも関わらず、それは杣道をそのままたどってるのでした。人間も鹿も、歩きやすいところは同じらしい。

それから栗巣へ行く。お昼を過ぎたあたりから薄日も差して、小さなハッチあり。おにぎりほおばってビールを頂いて川へ。
#18のニンフ結んで、1時間して1匹バラした。その直後に10cmを釣る。それから1匹バラして18cmくらいのアマゴとイワナを釣った。

この時期のニンフに挑戦して、4年。ようやく、とりあえず釣れるようになった(かな〜〜?)。相変わらずバラシは多いですが、その原因はフリースの手袋(もちろん釣り用ではない)にあって、魚をかけてもラインさばきが上手くいかないことにある。
写真のイワナは、冷たいのを我慢して手袋はずして釣ったのだけれど、簡単に寄せられた。フリース手袋だったら、きっとこれもバラしてると思う。


そして13日にヲンボ谷と土京へ行くもボウズに終わる。カスりもせなんだ。やっぱりまだまだ修行不足です。

(数年ぶりに復活した丸竹ロッドと)
2月20日 栗巣川
19日の朝、局長さんが来た。今年初ですね。今シーズンも、どうぞよろしゅうに。
それでいつものようのコーヒーを馳走して、新カメラなんぞをシゲシゲと見させてもらって、クレモナ糸をマキマキしてから小駄良川へ旅立たれた。
そして私は先週に引き続き和良・ヲンボに行く。
昨日の雨のせいで増水してます。この時期の増水は、フライにはキツイ。釣れる気はせんけど、ここまで来たんだからとニンフ結んで竿を出す。でもやっぱり釣れん。全く反応なし。1時間で飽きてカップそばを食う。それからちょっとだけ移動して竿を出すも、やっぱり釣れなんだ。合計2時間で挫けた。
ところで先週のことですが、ここ和良では鹿が一杯おって、そして鹿撃ちもおります。ヲンボに入る時に数台の車を見かけて、「ああ、鹿撃ちだな」なんて思って、釣りしてる時に1発だけ銃声を聞いた。川から帰るときにさっきの車の集団の中の軽トラには、しっかりと鹿があって、オレンジ色のベストを着た数人がくつろいでた。あの一発だけで仕留めるなんざぁスゴイな。

翌20日、栗巣へ行こうとして途中のローソンで缶コーヒーを買おうとしたら、船長に会った。これから和良へ行くらしい。私の感覚では、今年の和良は魚影が薄いような気がしたけど(去年もそう感じたし)、それはフライだからなのかもしれないし、エサならちゃんと釣れるのかも知れないし、水況もいいはずだから船長にはそれは言わなかった。(後の船長ブログによると、ボウズに終わったらしい・・・)お互いの大漁を祈って、それぞれに旅立つ。
そして私はまず古道へ行ってみる。でも水が多いな。それで栗巣の上流へ行く。まあ、古道よりは水は落ち着いてる。先週上がったとこから入渓。でもやっぱり水は多く、私の冬の渇水用のイマージャー風ニンフ仕掛けでは太刀打ち出来なくて、仕方なく普通の、浮力のあるマーカー+かみつぶしオモリの仕掛けにしてやっとこイワナを1匹釣る。ただ、この仕掛けはとっても振り難く、よう枝に引っ掛けます。
それから場所移動してカップそば食って、(どん兵の天そば。麺がストレート麺になっててビックらこく。)竿を出すも、どうも釣りやすいポイントがなく、もう一度移動して小アマゴと戯れて終わった。

この時期のニンフの釣りは、多分ニンフを流しやすいポイントの多い川を選ぶべきだと思う。(+魚影の濃い川)

上手いとは思わんけど、その通りです。
(那比川の河畔にて)
2月26日 古道川
今朝は随分と冷え込んだ。おまけに風も強い。こんな日には午前中の釣りは厳しいでしょう。
そう思って出発したのは11時過ぎ。
とりあえず、古道へ行きます。実は2日前のメールで局長さんがそこへ行くのは判っていたので、でもこの川のキャパは低く、多分局長さんは餌釣師に追い立てられて、きっとあそこに落ち着くと思ってそこへ行ってみた。すると案の定、車を発見。私は少し上流に車を止めて、上流を見る。そしたら50mくらい先で、川原に這いつくばって、なにやらしてる釣り人を発見。釣ったな・・。
さて、どうしようか?あれは局長さんなのだろうか?きっとそうなのだろうけど人違いだったら恥ずかしい。周りは雪で覆われてるから簡単には近づけなさそう・・。で、そろりとその雪面に上ったら、普通に歩けた。トコトコと歩いて行ったら、局長さんが一生懸命にアマゴの撮影会をしてた。
アラアラ、マアマア、ドーモドーモと言葉を交わして、私は車に戻って釣り支度をして一緒に釣ることにする。いまだ撮影会の終わらない局長さんを横目に、第一投。枝に引っ掛けた。マゴマゴして次のポイント。小さな巻き返しに#16のニンフをポトリと落とす。2秒後目印がクククッと沈む。すかさず合わせると、イヤイヤの魚信。手元に手繰り寄せる。おおっ、イワナだ〜。しかも局長さんが撮影会をしてるアマゴよりもサイズが良い。
エヘへッ。彼の悔しがる顔が目に浮かぶ。自慢してやるのだ〜〜、と思った瞬間、イワナが針から外れた。そのイワナは小さな水溜りに落ちたので、竿を投げ出して飛びつく。でもそのイワナは、私の左手の薬指と中指の間をヌルリと抜けて逃げて行ったのでした。
そして1時間、局長さんが1匹バラシて私には何にもこなんだ。

昼食はケーちゃん。そして局長さんとニンフフライについて話し合う。MSCがどうたら、田代兄弟がどうたら、里見氏がどうたら、船長のグミはどうたら・・・・・。局長さんとこんな風に釣りについて話すのは久しぶり。いや、初めてですね。いつもは何の話しとるんだっけ??
やっぱり、渓のケーちゃんは楽しいな!!

その後局長さんは下流へ、私は栗巣の上流へ行く。
そして2時間で3匹。・・・・・。全部バラした。最後の1匹なんて20cm以上はあったのに・・・。くやしい・・・・・。

翌27日も川へ行く。
白鳥は朝から雨。やめようかと思ったけれどもこれもサガなので仕方ない。とりあえず阿多岐に行ってみる。川の中の石にこんもりとの雪。なんかウンザリする。それで南下。大和を過ぎると雨は止んで八幡では道路も乾いてる。那比川に入る。でも全然釣れる気せん。
栗巣へ行く。なんか昨日よりももっと水が多い気がする。雪代ですな。ニンフ流すポイントが増々少なくなってしまう。やっぱり、うんざりする。
結局ボウズ。蛇足な1日でした。